中国国家統計局が先月発表した今年上半期のGDP伸び率は7.0%。中国の公式統計は実際の感覚と矛盾すると言う指摘する声が常に聞かれる。

そもそも14億人の人口を抱える中国がなぜ、 米国や英国といった先進国より数週間も前に四半期データを公表することができるの?中国がその後、公式統計を改定することはほとんどない。

ロンドンの調査会社ファゾム・コンサルティングは「中国の公式統計はファンタジーだと考えており、真実に近いということもない」とし、公式GDPの予想を公表するのをやめ、実際の成長率とみなす数値を公表することを決めた。 

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中国の実際の成長率予想

2015年 2.8%
2016年 1.0%

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内部告発サイト「ウィキリークス」が公開した米外交公電によると、現在は中国首相を務める李克強氏が、遼寧省党委書記を務めていた数年前、中国のGDP統計は「人為的」であるため信頼できないと語った。
 
ファゾム・コンサルティングは、李克強氏が当時、遼寧省の経済評価の際に重視するとした

電力消費
鉄道貨物量
銀行融資

の3つのデータを基にした、全国レベルのシンプルな指標を公表している。 

しかし

上記の鉄道貨物輸送量も確か改ざんがあった記憶がある。

輸出入等、中国の外との収支が確認できるものがほぼ実態に近いと思われる。

以下のように、中国の進出している現地企業の動向をある程度集めて定量化した方が実態に近いと思われる。 








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日立建機社長:中国市場「異常」事態と警戒-需要は前年比ほぼ半減  
2015/06/25
 
中国の建設機械の需要動向について「思ったよりも落ち込みがひどい」
途中で建設工事が止まってしまう事態も出ているといい「今は異常な感じにある」

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中国全体の油圧ショベル需要

4月が前年同月比47%減
5月は同48%減

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安徽省合肥市にある同社のショベル工場では4月から稼働率を約5割。
生産停止に追い込まれた現地メーカーもある。

「中国での建設工事の許認可が遅れており、計画が具体化されない。
一度始まっていた工事がいったん止まり計画自体を精査することもある」

政府が進める反腐敗運動の動きもこうした工事停滞に影響しているとみる。
 
日立建機の今期(2016年3月期)の連結業績(国際会計基準)

営業利益が前期比15%減の540億円見込
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NQF4V26TTDSC01.html 











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コマツ社長:中国市場の悪化は想定以上-鉱山事業含め改革を実施 

コマツ は建設機械の世界最大市場である中国で需要減に歯止めがかからず、4-6月期の建機需要は前年同期と比べほぼ半減のペースで推移。
 
「お客さん自身、今は工事が始まるかどうかわからず様子見の状況で、実際に工事が始まったら買うという印象が強い」。経済成長の減速に加え、習近平国家主席が展開する腐敗撲滅運動などが建設計画の遅れにつながっている。

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中国の建機需要予想

2014年度 前年度比38%減少
2015年度 20-25%減少
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http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NQP6EJ6K50XZ01.html