老後の備えとなる「年金」。

厚生労働大臣が、年金受給の開始年齢を大幅に引き上げる案

「個人で選択できる公的年金の受給開始年齢を75歳程度まで広げることを検討していきたい」

2014/5/11のNHKの討論番組で、田村憲久厚生労働大臣が発言した。

平均寿命が延びたといっても、人間、いつまで生きられるかわからない。

年金を受け取れる年齢を75歳まで繰り下げるのは、まさに国を挙げてのギャンブル。

たぶん議員年金とか、公務員は別枠だろう(笑)

そんな年金、現在の制度でいつまで生きれば元を取れるのか?

以下、試算

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●国民年金 



対象は自営業者やフリーランス

例 
2015年11月現在30歳
20歳から60歳まで40年間保険料を納める 
満額年間78万100円(平成27年度価格)


・60歳までに支払う保険料=1万5590円(平成27年度価格)×480(12カ月×40年)=748万3200円 
・年間受給額=78万100円(平成27年度価格) 
・元を取れる年数=748万3200円÷78万100円≒9年7カ月 


約9年7カ月で元を取れる
現在の年金受給開始年齢は65歳なので、75歳まで生きれば元

あくまで目安





●会社員の場合

国民年金に加えて、厚生年金に加入。 
収入や配偶者の有無に応じて保険料および受給額が変動する


●国民年金+厚生年金(月給30万円の場合) 概算
 
・60歳までに支払う保険料=5.3万円(30万円×17.8%)×480=2567万円(本人+会社の負担分) 
年間受給額=78万円(国民年金)+83万円(30万円×5.8/1000×480)=161万円 
・元を取れる年数=2567万円÷161万円≒16年 

※17.8%は平成27年9月時点の料率  

約16年なので、81歳まで生きれば元が取れる

ただし

保険料の支払いは会社が半分負担してくれる。
 
本人負担分を毎月2.6万円とすると8年。つまり73歳になったら元が取れる



受給開始年齢はすでに

55歳→60歳→65歳

と段階的に遅くなって受給額も減っている。

今後も国の方針や厚生労働省の発言等をチェックする必要がある。