パナソニックは自動車の運転支援システムを強化するため、人工知能の中核技術「機械学習」を手がけるプリファード・ネットワークス(本社・東京)と提携。米シリコンバレーで注目されている機械学習のディープラーニング(深層学習)分野に参入。プリファードはパナソニックの先進運転支援システム(ADAS)を向上させるソフトウエアを提供。

ディープラーニングとは機械のための自己学習プログラムの一種。固定されたルールで単独にプログラムされているのではなく、コンピューターが自律的に学習した目的を達成する。例えば、自動車の場合は障害物を回避するといった目的だ。最終的に、自動車に搭載されたすべてのコンピューターがひとつの「脳」に接続されることもあり得る。

プリファードは他の業界では無名ながら、機械学習分野では日本を代表する企業だ。同社にはNTTも出資している。プリファードの従業員は25人で財務担当の1人を除き、全員がエンジニア。多くが優秀な大学を卒業し、新興企業に就職するという日本では珍しい選択をした社員たちだ。同社の技術は人間の介在なしにリアルタイムベースで映像の中の人物を特定し、性別や洋服のタイプ、動作などで分類できる能力を持つ。また、映像の中の人物が次にどんな行動を取るのか予測することも可能だ。

パナソニックはこうしたシステムをはじめとする運転支援に関わる事業が2018年度に年間38億ドル(約4700億円)の売り上げをもたらすことを期待している。パナソニックは世界的な家電メーカーとして知られているが、最近はむしろ自動車関連事業に注力することで成長を図ろうとしている。すでにトヨタ自動車への主要サプライヤーになっているほか、テスラ向けに自動車用の電池も製造している。